北海道のシーカヤックルート取材プロジェクト(2022年~2024年)

Posted on Jan 12, 2022
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Posted on Jan 12, 2022
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北海道の本格的なアウトドア情報を英語で発信するウェブサイト「HokkaidoWilds.org」は、2022年5月~2024年10月の間、北海道のシーカヤックフィールドを代表する20本近くのシーカヤックルートを取材し(表1)、公開する予定である。HokkaidoWilds.orgは2018年創立以来、300本以上の道内夏登山ルート、カヌールート(川と湖)、自転車ツーリングルート、スキー登山ルートを公開してきたが、これから取材するシーカヤックルートも同様に、エキスパートなアドベンチャートラベラーが求める高精度な英語表記地形図/海図、詳細なルート情報、高クオリティーな写真などを提供する予定である。(英語はこちら)

北海道の本格的なシーカヤックルートを英語で発信することにより、北海道の美しい海岸の景色や生態を国内外の英語話者に伝えるとともに、北海道のグリーンシーズンのアドベンチャーツーリズムの魅力を高め、北海道をデスティネーションとして選ぶ欧米豪新のアドベンチャートラベラーを増やすことを目的としている。

PDF版のプレスリリース: 英語 | 日本語

表1 取材予定のフィールド

※他も随時取材する予定で、レベルは天候の好条件だという前提で、初級であってもシーカヤックの基本的な操作方法(再乗艇、回転、ロール、グループレスキューなど)ができることや、海での航行に関する基本知識を大前提としている。

番号 フィールド 距離 所要時間 レベル
1 オタモイ海岸(青の洞窟) 9km 3時間 初級
2 雷電岬(滝と洞窟) 4km 1時間 初級
3 利尻島(ペシ岬) 2km 1時間 初級
4 知床半島(男の泪) 6km 2時間 初級
5 神威岬 4km 1時間 中級
6 野付半島 20km 1日間 中級
7 塩谷河岸(小樽~蘭島) 20km 4時間半 中級
8 積丹岬(美国~入舸) 14km 3時間半 中級
9 岩部海岸(福島町~知内町) 10km 3時間半 中級
10 函館山(住吉~入船) 8km 3時間 中級
11 地球岬(室蘭) 7km 2時間半 中級
12 奥尻島(稲穂岬~青苗) 38km 2日間 中級
13 室蘭海岸(絵鞆~イタンキ浜) 15km 3時間半 上級
14 天売島一周 12km 5時間 上級
15 焼尻島一周 12km 5時間 上級
16 襟裳岬(東洋~北の浜) 8km 3時間 上級
17 礼文島(元地~船泊) 28km 2日間 上級
18 知床半島一周(相泊~ウトロ) 62km 5日間 エキスパート

HokkaidoWilds.orgのシーカヤックルートデータベースの特徴

  • GPSナビゲーションで利用できるGPXとKMLルートファイルの提供
  • 印刷できる英語地名表記のPDF地形図(国土地理院基盤地図データをベースにHokkaidoWilds.org自作)
  • 出艇や上陸場所や公共交通機関情報
  • シーカヤックに関連する漁港などの条例の説明
  • 現在地からルート検索
  • 写真付きの詳細なルート案内
  • ルート付近の温泉情報
  • 安全情報やよくある質問
  • ルートごとのおすすめローカル・ガイド

アイヌ語の地名表記

HokkaidoWilds.orgでは、取材する場所(山、川、湖、岬など)の名前は英語、日本語、アイヌ語、3言語で表記するように努めている。HokkaidoWilds.orgでは、アイヌ民族の歴史的、現代的な文化遺産としての存在を応援している。

シーカヤックルート取材メンバー

ROB THOMSON (男、41歳) – HokkaidoWilds.org代表
トムソン・ロバートは14年間に日本に滞在しており(北海道は10年間)、札幌市にある北星学園大学文学部の専任教員として勤めている(専門分野はデジタルマーケティングを含むメディア・コミュニケーション論)。HokkaidoWilds.orgのウェブ開発の担当に、ルート取材(撮影、執筆など)の担当もしている。以前自転車でユーラシア大陸を単独で横断するほか、ギネス世界記録の保持者(スケートボードによる最長の旅―12,159km)でもある。日本語は支障なく機能できる(日本語能力試験1級、修士論文は日本語で執筆した)。北海道大学文学研究科で博士課程修了者。国籍はニュージーランド。野外資格:スイフトウォーターレスキューテクニシャン(SRT1)、雪崩講習 AST 2。

HAIDEE THOMSON (女、41歳)
トムソン・ヘイディ氏は12年間に日本に滞在しており(北海道は11年間)、札幌市にある北星学園大学文学部の専任教員として勤めている(専門分野は応用言語学)。HokkaidoWilds.orgの企画や写真撮影に携わっている。日本語はほぼ支障なく機能できる(日本語能力試験2級)。国籍はニュージーランド。野外資格:スイフトウォーターレスキューテクニシャン(SRT1)。

CHRIS AULD (男、43歳)
主にニセコ周辺のマウンテンバイク、スキー登山、ホワイトウォーター(川下り)の取材を担当し、データ処理やウェブサイト運営にも貢献。元ニュージーランド・ホワイトウォーター・カヤック代表で、北米やニュージーランドでのシーカヤックの経験もある。マクロソフト社のアジア地域マネージャーでシンガポール在住だが、年に10回程度北海道を尋ねている。多数のアウトドア資格を保持(カナダヘリスキーガイド、スイフトウォーターレスキューテクニシャン(SRT1)、スキーインストラクター、上級野外救急法など)。蘭越町に別荘を所有。国籍はニュージーランド。

GREG AND MARI
グレッグ(カナダ人)はパドリング全般の達人と元プロガイドで、パートナーのマリさん(日本人)と一緒に北海道各地でホワイトウォーターのカナディアンカヌーを乗っている。NHKのWILD HOKKAIDO!への出演も多数。

HokkaidoWilds.orgの実績

北星学園大学文学部英文学科専任講師のトムソン・ロバート(北海道在住ニュージーランド人、専門はデジタルマーケティング)が2018年11月に任意団体「HokkaidoWilds.org」を立ち上げ、同団体のメンバーはこれまで多数の道内のスキー登山ルート(116本)、自転車ツーリングルート(42本)、夏登山ルート(83本)、カヌールート(50本)、道内の山小屋(42件)を英語で紹介してきた。すべてのルートガイドは計画から執筆まで、HokkaidoWilds.orgのボランティアチームがプロデュースしている。おおよそ一週間に一本といったペースで公開している。

多くの講演やシンポジウムに呼ばれており、その中でも2021年度の環境省主催の「みんなでつくる、世界を魅了する大雪山国立公園」記念シンポジウム、2021年度「ATWSキックオフシンポジウム」、「FOSS4G北海道」(地理情報システム関係)、株式会社モンベル主催の「Sea To Summit 環境シンポジウム」の講演者及びパネリストとして呼ばれ、2019年に東京で開かれた国土交通省国土地理院「GEOアクティビティコンテスト」にて、全国の応募作品の中から「北海道インバウンド旅行者山岳安全に向けた英語表記地形図(紙地図)の開発」をテーマに、「来場者賞」や「電子国土賞」の2つの賞を受賞し、2021年のGeoアクティビティコンテストでは最優秀賞を受賞。

任意団体HokkaidoWilds.org(ホッカイドウワイルズドットオーアールジー)について

HokkaidoWilds.orgは、北海道のアウトドア情報(バックカントリースキー、登山、カヌー、自転車ツーリング)を英語で発信し、情報を十分得た上で外国人に北海道の素晴らしいアウトドアを楽しんでもらおうという狙いで、2018年に立ち上げた非営利ウェブサイト。今まで300本以上のルートを公開したほか、スマホ地図アプリで利用できるGPSファイルや印刷用のPDF地形図、安全ノートなども提供。2021年度国土交通省主催全国Geoコンテストで最優秀賞を受賞する他、道内のアウトドアシンポジウムなどで講演/講義やアウトドア関連組織との連携が多数。

連絡先

トムソン・ロバート(HokkaidoWilds.org代表者)
TEL: 080-4228-6132
メール:rob@hokkaidowilds.org
インスタグラム: @rob_tomo

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